浅野公喜

蛇女の浅野公喜のレビュー・感想・評価

蛇女(2000年製作の映画)
3.3
TVドラマ版「エコエコアザラク」黒井ミサ役で有名なヒナコ・サエキ主演のJホラー。

爬虫類顔の彼女が蛇女で襲う側かと思えば実はそうではなく、むしろ襲われる側。清水厚監督というと90年代のリメイク版「ねらわれれた学園」における独特の凝ったアングルやライティングが印象的でしたが、今作でもそれは継承されており徹底したJホラー的雰囲気は結構魅力的。

その代わり暗い画面が終始続き、登場人物は一部除いて多くが抑揚のないゆったりした会話を繰り広げるので段々とダレてくるうえになんとなく想像は出来るもアートでホラーを表現したと言わんばかりの抽象的な現象の数々は消化不足で、蛇女が首を襖に挟んで襲ってきたりドアの下に設置された窓を舐めて挑発する(その後窓を突き破り殴られる 笑)辺りを除くとハイライトはかなり少なかったです。

モデルの主人公をはじめ登場人物の設定もあまり活かされておらず、抽象に走らずもっと正統的な内容なら良かった気がします。
浅野公喜

浅野公喜