ひどく静かで、恐ろしいほど断片的で、自己中心的ではあるけど傑作。地上を舐めるように高速で撮るファーストカットから一気に引き込まれるし、小さな村に暮らす人々の表情を点々と映していく情景描写も素敵だった…
>>続きを読む動きの少ないカメラによる長回しの画の中で、風で揺れるカーテンや照明、回転する椅子などの描写が印象的。
時折挟まれる空撮や建物の側面を這うような移動撮影、遮蔽物越しのズーム、真上、真下からの撮影等も際…
土埃が舞う。熱気が人を蝕む。濁った色のフィルターを通した粗いフィルム映像。しきりに喉が渇き身体中の水分が奪われていく感覚。一貫性のない音楽や字幕なしの会話が絶え間なく聴こえそれはもはやノイズとしか感…
>>続きを読む自殺した後のシーンとかもう少し切っていいんじゃないかってカットは結構ある。
ただ美しいカットはひたすら美しい。
個人的に
ヨセフ(トカゲ)との駆け引き
半身の主人公に後ろから語りかける友人
空腹…
人生を愛しなさい
メルズーガを俯瞰する夢で飛んでいる視界
砂埃と熱さの空気感、と視線、私はソクーロフの恐さを知っていなかったのだと気がつく
カッティングやテンポその静かで温(ぬる)く厳かな世界に恐れ…
相変わらず鳩に豆鉄砲食らわすつかみどころのない睡眠導入映像、"ソクーロフ初期の最高傑作!"と言われたとて ハ、ハァ… と鈍い溜め息を漏らすので精一杯なのだが、どうやら「分かってくれなくて結構なんで」…
>>続きを読む一人の医者が研究論文を書きたいのに次々邪魔が入ってまったく進まないし、最終的に旅に出ちゃうお話。頼んでもいないエビが届く、呼んでもいない姉が来る、隣人が突然自殺したと思ったら死体が喋り出す、変な男に…
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