しゅん

青い青い海のしゅんのレビュー・感想・評価

青い青い海(1935年製作の映画)
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激しく険しい波がひたすら美しく映される冒頭に魅せられつつ戸惑い、子供じみたおかしな三角関係にちょっと退屈しつつ微笑み、最後の救いと苦さと爽やかさで全てが報われる。船の中の揺れるカメラが素晴らしいが、彼女を海の中に発見した二人が全力で走り出す時の美しさといったらない。
突然の真珠がスローで落ちて唐突に場が無人になるアヴァンギャルドな孤独感にも惹かれる。
後半の悲劇からの反転、そのあとの甘くて苦いひとひねり。脚本もうまいんよな。

三人の動きはひたすら良くて、ダンスが最も快活に描かれる映画の一つではないか。いやはや、マジでこんな爽やかな映画ないよ。
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