牛猫

ブロンド少女は過激に美しくの牛猫のレビュー・感想・評価

3.0
叔父の元で会計士として働く男が、向かいの建物の窓から覗くブロンド少女に恋をする話。

構図の一つ一つからどこかアーティスティックな雰囲気が漂っていて洒落てる。
度々挿入されるリスボンの街並みを映した遠景も朝昼夕で全く違った表情をしていて魅せられた。

話の内容もその顛末も、なんてことのない話だけど、向かいの窓のブロンド少女の小悪魔っぷりがとにかくえげつなくて忘れられない映画になった。
一昔前の原宿で売ってたようなフワフワした装飾がついた扇子で誘惑してくる様は艶やかながら恐ろしい。

64分という短い時間ではあるけれど、ハープで奏でられるアラベスクの旋律や、足にフォーカスした印象的なカットなど、節々で監督のこだわりが感じられる作品だった。

無音のエンドロールも雰囲気があって良かった。
牛猫

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