うみぼうず

未来を生きる君たちへのうみぼうずのレビュー・感想・評価

未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)
3.5
面白かった...とは思うけど、クリスチャンが途中から悪魔のように見えてきてエリアス負けるなと応援するような心持ちに。

途中までアフリカ難民キャンプと日常の繋がりと展開が見えない状態が続いたのけど、観続けていくとそれぞれの関係性や心情が現れてくる。登場人物それぞれが単純なステレオタイプでなくもう少し深い造詣がある。ハラハラ見ていたクリスチャンも抱えている寂しさがあり、更には父親との葛藤が そうさせてしまうに足る背景なのかなぁと。

エリアスのお母さんも気持ちは分かるけどあんなに怒鳴らなくても...と思うけど、誰もが悪意を持ってる訳ではなく善意や自衛の為に動いていて、裏目裏目に悲劇の連鎖が生じる社会の縮図のような光景。個人的にはアフリカパートももう少し見たかったけど、アフリカでの”非日常”と日常との境は無く地続きであって、ドラマチックなのは両方そうである、ということだろうか。

難民キャンプの黒人医師?助手?相棒?の視線が辛いなぁ。自分で治療した相手をどうするのが善なのか。復讐するは我にあり、だけど止められるのも我にあり。
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