ねこじた

ヒア アフターのねこじたのレビュー・感想・評価

ヒア アフター(2010年製作の映画)
3.9
ヒアアフター(死後、来世)をテーマに、家族を亡くした子ども、死の淵まで行き生還した女、死者と対話する能力を持ってしまった男の3人の人生が交錯する群像劇を、イーストウッドが静かに描いた作品。

死後の世界に触れているが、オカルトでもSFでも無い、イーストウッドが伝えたかったことは、「今を生きろ」、そして「自分を救えるのは自分しかいないぞ」ということだと思う。でもコレ、作品中では直接的に語ってません。だから、観る人によっては解りにくいプロットになっているかも。

2010年2月公開作品。同年3月に東日本大震災の津波の災害が起き、被災者の気持ちを汲み、冒頭の津波シーンはカットされ、物議を醸してたのは覚えてる。

改めて再鑑してみて、
生きて行く人間が、亡くなった人の為に出来ることは、たくさんあるんだなって、思いました。終わりでも別れでも無かった。

霊視能力を、お金儲けには出来無いという彼の好きな小説家がディケンズ。ってキャラ設定に、3人が出逢う場所が、ブックフェアというイベントって本好きの琴線を擽る!

挿入歌としても使われてた、エンディングのショパンっぽいピアノ曲が素敵。曲名わからないけど、弾いてみたい。。。知ってる方がいたら、ご一報下さい。
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