かなり好きな作品。
YouTube(違法転載ではなく準公式切り抜き的なやつ)で冒頭の津波のシーンを見て、撮影と編集の仕方にセンスを感じたのでそれにつられて見始めたのだが、この映画はディザスタームービーではなく、全く無関係である三人の主人公が、死者と対話する霊能力をめぐって少しずつ関わりを持っていくというストーリーだ。
津波のシーンのド派手感から想像されるスピーディーでスリリングな展開はあまりなく、中間、後半は静かな描き方であるゆえに一部の人は物足りないと言った感想を抱くのかもしれないが、不器用に生きる主人公たちの心情が繊細に表現されていて見事な作品だった。ぜひ一度見てみてほしい。
あと音楽も印象的。大部分がピアノとギターなど数種類の楽器のみで作られた劇伴だったので気になっていたのだが、なんとクリントイーストウッド監督自身の作曲だった。自分でなんでもやってしまう姿勢はかなり好きだ。