健一

ツィゴイネルワイゼンの健一のレビュー・感想・評価

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)
3.6
1980年 🇯🇵映画 カラー作品

第4回日本アカデミー賞
最優秀作品賞
最優秀監督賞(鈴木清順)
最優秀助演女優賞(大楠道代)受賞。

摩訶不思議鈴木清順ワールド炸裂!
わたくしの大好きな作品「遙かなる山の呼び声」を抑えて日本アカデミー賞で作品賞を受賞したなんて 当時の日本アカデミー賞は懐が大きかったようですね。

有名な作品ですが、今回が初鑑賞。
なかなか『手が出しにくい作品』だった。
1980年のバブル経済絶頂期に劇場で本作を観た方々は相当 脳みそ🧠掻き回されたのだろうなぁ。
今回の鑑賞で「ツィゴイネルワイゼン」って何なのか?ようやく分かった😃。

旅の道中で二人は偶然出会った。
風来坊の 中砂 と教授の 青地。共に友人同士。
二人で旅を続ける途中、芸者の 小稲 と出会う。
数年後。中砂から結婚の報告を受けた青地は 彼を訪ねる。
そこで 妻だという女性は 小稲 と『うり二つ』であることに驚愕する。
やがて 妻は幼い娘を残して死去。中砂の様子を見に行く青地だが、今度は 小稲 が乳母として娘を抱いている・・・???

もう脳みそ🧠が溶けて耳の穴から垂れ流れてきそう😅。
作品全体に漂うこの 色気! たまんない。
これはストーリーを追う作品では無い。
雰囲気を味わう作品だ!
原田芳雄の怪しいたたずまい。
時折右目が黒ずんで隠れていて『眼帯をはめている?』ような錯覚に陥るのは気のせいか?
藤田敏八の真面目過ぎるたたずまい。
本作の中で唯一 まとも な人で観客に近い人。
この人目線で物語が語られていくので、この『曲がった世界感』に酔ってしまう。
なんとも 摩訶不思議 な作品でした。
娯楽性はほぼ無し。斬新なカット割り、エロティックなシーン、迷宮に迷い込んだような錯覚にひたすらに酔えばいい。
何かデヴィッド・リンチの映画を観ているかのような。リンチが真似してるのかな?

とても地上波で放送できるような作品ではないような感じがするが、昔は『ゴールデン洋画劇場』とかで放送していたのかな?

😅
健一

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