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ツィゴイネルワイゼンのLODGEのレビュー・感想・評価

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)
4.0
鈴木清順監督の艶美で甘美な映像。

スペインのヴァイオリニスト「サラサーテ」が独奏しているレコードを聴いてそれを取り巻く人達が妖艶な世界に迷い込んでいく。。。

原田芳雄が渋い。
大楠道代がエロい。

これは生きている人なのか、もうこの世にいない人なのか...
夢と現実が交錯している様な世界。

2人の主人公、中砂と青地。
中砂は瘋癲で、服装も着物に下駄。無頼漢。

一方の青地は陸軍士官学校のドイツ語教授で、服装は洒落たツイードのスーツにシルクハット。革靴。きっちりとした真面目な男。

何もかもが正反対な二人が何故か友人同士なのだ。

その2人が?青地だけが?
"この世とあの世"を行ったり来たりする。いや、もうこれはあの世なのかもしれない。この世でもあの世でも無いのかもしれない。。。ずっと浮遊している様な感覚。

劇中は、退廃的かつエロティシズムな雰囲気で、脈略の無いような映像が繰り返される。
それがまた"不気味さ"に輪をかけていく。


こう言うアヴァンギャルドな作品は、ちょっと身構えて観る。
「陽炎座」、「夢二」等の鈴木清順作品の他の作品も観たいのですが。

いつ観る事になるのかは分からない。
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