萌える闘魂

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦の萌える闘魂のレビュー・感想・評価

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流石に三作目となればネタも尽きてくるかと思いきやなんと、「ゼロ時代」の出だしで、派手な列車アクションを見せて楽しませてくれたり父親の登場なども有り外伝的要素も取り入れながら何とか話をまとめていて飽きさせない。冒頭の列車の一幕はサイレントの「キートン将軍」をオマージュしているかのようだ。オマージュと言えば気球船はデミル監督のスペクタクル喜劇「マダムサタン」に登場する気球船を彷彿させ、断崖は同じデミル監督の開拓物「制服されざる人々」の滝、空中戦は戦前の「つばさ」「地獄の天使」、サイドカーのアクションは「大脱走」、ボートは一連の「007」シリーズなどなどオマージュに溢れている。爬虫類等は自らの「レイダース」を踏襲しお約束の名場面である。後半戦車も登場するが突き詰めればこれはヒッチコック監督の戦前作「バルカン超特急」を想起させる。さて聖杯探しだがクライマックスの三つの試練等は戦前の「洞窟の女王」にその源流があるような気がする。勿論、地割れなどはデミル監督の「キングオブキングス」「十戒」が原点。ペトラ遺跡やベネチアなどのロケも映画の舞台としては申し分ない。