YYamada

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.9
【考古学者/インディアナ・ジョーンズ】

◆本作の舞台 〈1938年〉
 米ユタ州→ポルトガル沖→
 米コネチカット州→ヴェネツィア→
 ベルリン→トルコ南部/ハタイ共和国
◆マグガフィン
 聖杯
 (キリスト最後の晩餐に使われた杯)

◆公開時の年齢
S.コネリー : 58歳
S.スピルバーグ: 42歳
G.ルーカス  : 44歳
H.フォード  : 46歳
I.ジョーンズ  : 39歳

〈見処〉
①親子愛を描いた「三部作」最終章
・『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(原題:Indiana Jones and the Last Crusade)は、1989年に公開されたシリーズの第3作目。
・舞台は1938年。考古学教授として多忙な日々を過ごすインディに対して、大富豪ドノバンから、イエス・キリストの聖杯の所在を示す遺物の調査隊長であった、インディの父ヘンリー・ジョーンズが行方不明になり、彼を探して欲しいという相談が持ちかけられ、父が消息を絶ったヴェネツィアに向かう…
・本作は、1作目の『レイダース』同様にナチス・ドイツから秘宝を護るいうプロットであるが、父親との確執と融和をストーリーの中心に据え、「インディ三部作」として、完結に相応しい大人向けの作品に回帰している。

②ヘンリー・ジョーンズ
・インディ・シリーズはもともと、スピルバーグが007シリーズを作りたいとルーカスに提案したのが始まり。シリーズの(当時想定の)最終章として、インディの父親ヘンリー・ジョーンズ役に「初代007」俳優ショーン・コネリーにオファー。一度は難色を示され、第二候補にグレゴリー・ペックが想定されたが、結局はキャスティングに成功。
・フォードとコネリーの年齢差は12歳による親子役であったが、コネリーは引退後、ヘンリー・ジョーンズ役が生涯で一番好きな役だと語っていたそうだ。

③結び…本作の見処は?
○: ショーン・コネリーとハリソン・フォードのバディムービーとして、心地好く鑑賞出来る。
○: 本作の「ディザーオープニング」は
リバーフェニックス演じるヤングインディ。フェドラ帽を被り、ハリソンフォードに替わる演出はなかなか良い。
○: レイダースのキャストが再出演は嬉しい。
○: ジョン・ウィリアムズによる劇中曲はシリーズ随一だと思う。
○: ぺドラ遺跡~夕日に向かってのラストシーンは印象的。これでシリーズ完結でも十分である。
▲: ヨーロッパを転々とする流れやラストの聖杯を巡るトラップが昔のロールプレイングゲームのようで、説得力に欠ける。
▲: シリアス場面よりも笑いの量が多く、緊張感は薄い。
▲: ヒロインに魅力を感じない。

シリーズ中、最も万人受けする作品として、人気上位にあると思うが、前2作よりも「手に汗を握れない」のが残念だ。
YYamada

YYamada