No.2951
東宝がスタッフ・キャストとも当時のオールスターで作った「トンデモ映画」。
東宝だから当然、特撮も気合入ってる。
監督も巨匠・舛田利雄で、私は大好きな監督。
『二百三高地』(https://filmarks.com/movies/19767/reviews/76948459) みたいな超大作を見たときの得も言われぬ感動は、いまだに忘れられないが、
こと、本作に関してはムムム、としか言いようがない。
さらに、本作は内容の一部に、完全にアウトなものが含まれているため、これだけの大作でありながら、
日本では一切ビデオ化されておらず、原則、現在は見ることができない。
見たかったら、米国では再編集されたバージョンでビデオ化されているので、それを買うしかないが、高額である。
ノストラダムスなんて、アラフォーの私らの世代にはドンピシャで、確かに一大ブームにはなっていた。たくさん番組も流れていた。
・・・今から振り返ると、あの熱狂は何だったのか、という感じがする。ユリ・ゲラーとか、ネッシーとかw
本編見た感想としては、もう半世紀近い前の作品なので、当然演出も古いし、はっきり言って別にどうってことはないが、
当時、子供が見たらトラウマにはなるかもね。
もちろん、時代感覚、人権感覚として、アウトなシーンは何がアウトなのかよくわかるし、こんなのノーカットで絶対にソフト化できないのも理解できるが、
たった47年前に、日本を代表する大手映画会社が、こんなにアウトな映画を作れていたことが、なんだか不思議である。
余談だが、南無阿弥陀仏の念仏が流行り始めた鎌倉時代も、飢饉とか旱魃とか疫病続きで、かなり悲惨な世相であった。
そこへ「念仏を唱えれば死後は極楽浄土へ行けますよ」という浄土思想が登場、これに感化された民衆から、かなりの自殺者が出た、という話を聞いたことがある。
この映画を見て、そんなことを思い出した。