青二歳

愛するの青二歳のレビュー・感想・評価

愛する(1997年製作の映画)
3.0
原作遠藤周作。"わたしが棄てた女"リメイク。96年らい予防法廃止を受け、当時(97年)のハンセン氏病を描く。岸田今日子は安定の迫力。関西のお国言葉がまたいい!

いや〜トレンディドラマ感がとにかくダサくツライ…気を取り直し…96年にらい予防法が廃止され、20世紀末におけるハンセン氏病療養所を紹介する意欲が評価されるかと。
(なので唐突にHIVが出てきたり、長野五輪誘致ポスターが出たりと「現代です!同時代の話なんですよ!」のアピールが沢山。その意気込みがダサさを加速してるのは時代の流れ(の罪)ということで許して)
…結論として主人公2人が1ミリも出なければ成功したかな!

97年製作当時、全国の療養所には、2000人ほどの入所者がいたとのこと。現在は200人ほどのはず。約20年で亡くなった方、外に出よう帰ろうとした方があるのですね。その姿は胸を打ちます。"砂の器"(https://filmarks.com/detail/18976)のお父さんの慟哭とはちがい、静かな嗚咽でした。
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