CANACO

ワイルドシングスのCANACOのレビュー・感想・評価

ワイルドシングス(1998年製作の映画)
3.3
製作総指揮ケビン・ベーコンのセクシャル・サスペンス作品。自身も刑事レイ・デュケ役で出演。『インビジブル』(2000)の2年前に公開された作品で、昔見て完全に内容を忘れたため再鑑賞。

フロリダ州にある高校の進路指導教諭のサム・ロンバート(マット・ディロン)が、自分に恋してる生徒で大富豪の娘でもあるケリー(デニス・リチャーズ)からレイプされたと訴えられる物語。ケリーが大富豪の母親(夫は他界)にすぐそれを訴えたことで訴訟に。さらに「私もレイプされた」と同級生で素行が悪いスージー(ネーヴ・キャンベル)が声をあげたことで、ケリーの勝訴は明らかと思われたが……という物語。ビル・マーレイが被告人側の弁護人を演じている。

とにかく、どんでん返しが見たい人、国内ドラマ『LIAR GAME』が好きな人なら大丈夫と思われる作品。重厚な人間ドラマや深みを求める人には不向き。
この作品のヒットを受けて『ワイルドシングス4』まで製作されている。監督・脚本は違う人で物語の関連性はない。続いた理由は、どんでん返しとセクシャルなシーンが多いことにあるよう。

ケビン・ベーコンは刑事役で出演しているが、製作総指揮なのにこの役に自分をはめていることが驚きというか面白い、というかベーコンらしい。2015年に彼は男優の正面全裸シーンの解放を主張(?)したそうで、本作でも脱いでいる。当時はかなり話題になったらしい。
しかし本作の契約書には「俳優として正面からのヌードにはならない」という項目があったようで、そうなってくるとちょっと訳がわからず。その訳のわからなさも含めてベーコンなんだろうなと思う。

女性同士のセクシャルなシーンもあるので、そういうニーズにも応えている。ただ、冒頭で堂々と「性犯罪」とテーマを掲げたわりには、お金の話に終始した下衆な物語でもある。

◻︎参照
「ケヴィン・ベーコン、男優のヌード推奨!? 映画界の男女平等を訴え」(クランクイン!)
「作品のためなら全裸も厭わず! 脱いじゃった男性セレブ11人」(ELLE)
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