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愛しのタチアナのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)
4.0
Pidä huivista kiinni, Tatjana:アキ・カウリスマキ監督、脚本、製作、カティ・オウティネン、マッティ・ペロンパー、マト・ヴァルトネン、キルシ・テュッキュライネン出演、ティモ・サルミネン撮影、1994年フィンランド作品。

1960年代のフィンランドを舞台に、シャイで無口な中年男と2人の外国人女性の奇妙なロードムービー。

全編モノクロでサイレントかと思うほどにセリフが少ない。しかしどこか心の通じ合う男女4人を観ていると、可笑しく不思議と惹かれるものがある。カウリスマキ作品としては珍しく風刺の盛り込みが控えめで悲観的なムードが無く、そういう意味ではカウリスマキ監督が苦手な人でも観易く楽しめるかも知れない。コメディでありお洒落なロードムービーとも言えそうだ。国境も超えてしまうが・・・(笑)

終盤別れを告げても一緒に行動する4人が可笑しかった。そして一番可笑しなレイノを演ずるマッティ・ペロンパーは本作が遺作らしい。アキ・カウリスマキ作品に相性が良かっただけに惜しいばかり。この作品を観てカウリスマキ作品が好きだと再確認した。不思議と(笑)また観たいと思う。
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