あいつ

推手のあいつのレビュー・感想・評価

推手(1991年製作の映画)
4.2
個人的ツボ映画、面白かった!アン・リーこれがデビューとは怪物だぁ!

中国人"父"とアメリカ人のワイフ(小説家)の2人は午前中は家に缶詰め状態で言葉のコミュが出来ないので…息子(夫)にお互いの不満や指摘をブチまけるって面白い人間関係(&言葉がわかる小さな息子がいいスパイス‼︎)の掴みにこの後どんな風に物語が進むのだろうとワクワクしました。

この4人の殺伐とした食卓も午前中のワイフvs父の無言の戦い(?)も面白いけど、その後息子がヒスを起こして家を出て行き、言葉が通じない同士が散らかった家を黙々と掃除し、息子の帰りを待つシーンにソワソワしました。言葉ではなく映像から2人の気持ちを想像しちやって…。この件で一件落着・仲良く同居と思いきやその後も物語は一転二転して、世話される父の自尊心の問題も加わり物語が深みが増していきます(冷たい親類や世話される側の情けなさが描かれていて、”東京物語”を思い出したりしました)。

笑って考えさせられ、最後は感動させられるほっこり映画をご馳走様!!!

その後の動かない父がカッコ良すぎでたまりません 笑。


余談だけど...中国人の愛情表現で“相手の白米の上にオカズを直箸で乗せる行為”が本作でも描かれていました(ワイフは嫌そう 笑)。中国滞在経験したことあった自分には懐かしいくて良くしてもらった思い出です…(*^^*)