4K上映にて、いつかと思ってたが劇場で鑑賞。
最後の最後に飲み込まれんとする鉄雄の意志とは裏腹に膨れ上がる細胞、子供ながらに怖くて観るようになったのは随分経ってからだったが改めてスクリーンで観ると圧巻だな。特に鉄雄覚醒から消滅するまで爆破や放射、渦巻く絵の描写に太鼓の音や効果音、迫る臨場感は分かってはいたけどドキドキするものがあった。健気なカオリよ…。
当時から見た近未来のネオ東京の中にあるデモ隊と衝突する安保闘争やネオン煌く中華街ぽい街並の昭和感。織り交ぜた未来と過去が新しくもあり懐かしくもある。金田のバイクも憧れたな。金田の向こう見ずのキャラクターも良い。
岐路に立たされた時、選択をすること。ほとんどの場合が鉄雄のように周りが見えなくなるのではと思う。幼少期に出会い何時も守ってくれる金田に劣等感を感じ続けた鉄雄の陥り方の分かり易さも伝わりやすい。
念力を使うナンバーズのキヨコ、マサル、タカシの片言の物言いは意図してなのか知らないが癖になる良さがあって好きだな。原作とは相違があるらしいが率先するタカシに続き、身を挺して救出してくれる優しきナンバーズ。
金田やケイが崩壊した街へ去ってく締めくくりに未来は見えないがほんの少し希望が見える。最初から最後まで飽きずに観れるし作り込まれた世界をスクリーンで体感する良い機会だった。
