シルク

告発のときのシルクのレビュー・感想・評価

告発のとき(2007年製作の映画)
4.4

イラクからの帰還兵が行方不明に。
居ても立っても居られない父親が現地に赴く。
そして、軍の管轄内で発見されたあまりにも無残なバラバラの焼死体。

苦悩する父親役のトミーリージョーンズの演技にココロ揺さぶられます。
母親役のスーザンサランドン、女刑事役のシャリーズセロンとベテラン揃いのキャスト勢で見応えありました。

戦争は人の精神も肉体をも壊します。
軍人だった父を尊敬し自ら兵士に志願した息子。
事実に近づくに連れ、父親は自分の知らない息子を知る事に。

イラクの戦場での車移動は、決して止まってはならぬ。
障害物だろうが、たとえそれが人であろうが、止まれば車が攻撃にあう。
(子供達が囮なんだそうだ)

イラクは悲惨だった。
トイレも無ければシャワーも無い。
排泄は手で拭く。
それでも帰国後に、又イラクに行きたくなるんだ⁈
ある兵士のこんな様な台詞に衝撃を受けた。

帰還兵士が抱える苦悩、トラウマ。
現地から息子が泣きながら父親に電話する回想シーン
後に息子から父に送られてきた郵便の中身が悲し過ぎる。
 
実話に基づいての推理仕立ての運び。
今作は2人兄弟の次男のお話、長男は先の戦地で事故死した。
親はもうどうすれば…どう生きて行くの
残酷です。

推理は好きですが、
これはさすがに後を引きました。
シルク

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