すんすん

破戒のすんすんのネタバレレビュー・内容・結末

破戒(1962年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「見てくれ、人間の血じゃねえか。日本人の血じゃねえか。どこの誰とどう違ってるって言うんだ。おなじこったい。同じ五臓六腑。同じ血液。なぜ差別する?なぜ隠さねばならぬ?おっつぁん、教えてくれ、助けてくれ。」

前半部のセリフ、これがかなり響いた。部落民であることをひたすらに隠すことが「平穏」に暮らすためには必要であるが、主人公は自分の出自を隠すことに疑問を抱き、煩悶。本当の幸せは隠すことなのか、明らかにすることなのか、その葛藤が観ていて辛いが、そこらへんの「差別ダメ!」とかいうポスターよりもよっぽど心に、差別に対する嫌悪感を留めてくれる。
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