豚肉丸

中国女の豚肉丸のレビュー・感想・評価

中国女(1967年製作の映画)
4.2
左翼の大学生たちが合宿で毛沢東思想を学んでいく。しかしテロリズムの実践について賛否が分かれると、次第に内部分裂が起こり始める...というお話

最近世界史で毛沢東とかソ連とか学んだので鑑賞。てっきり毛沢東万歳の社会主義礼賛映画かと思っていたが、確かに毛沢東万歳描写は多くあるものの、全体的な印象としては『気狂いピエロ』的な青春に風刺的な社会主義要素を入れ込んだような風刺映画に思えた。後期ゴダールのようにセリフを本で引用したり政治討論を繰り返したりしながらも、前期ゴダールのようなカラフルでアヴァンギャルドな映像と編集が絶妙に心地良く、『ワン・プラス・ワン』辺りに感じられるようなキツさもなく、結構楽しめる映画になっていたのも良かった。ソ連と中国の対立、紅衛兵、映画についての対話、ベトナム戦争とアメコミなど、様々な要素が面白かったためもう何回か見直してみたい。普通に面白い。
豚肉丸

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