みーちゃん

エターナル・サンシャインのみーちゃんのレビュー・感想・評価

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.5
主演2人のジャケットで、ずっとスルーしてたのだけど、チャーリー・カウフマンがプロデュース&脚本と知って鑑賞。

良い意味で、ジム・キャリーやケイト・ウィンスレットであることを意識せずに見ることができた(好き嫌いはさておき、役柄を演じる上手さを見直した)。

恋って素敵だけど厄介だから、それを、こんなに上手く表現した作品って、そう無いと思う。しかも、こんな意表を突く形で。恋愛ならではのポジティブな面もネガティブな面もバランスが良く、どちらにも共感した。

そして、失恋の記憶を物理的に消去して前に進むという合理性と、合理性とは対極にある、恋愛というものの対比を視覚化したシーンの数々がおもしろかった。

で、ただの恋ならば、もしかしたら喧嘩する度に2人とも記憶を消してやり直せば、一生フレッシュで楽しいだけの時間を過ごせるのかもしれない。でも、なぜか心にぽっかり穴が空いて埋められず、関係が脆い。次は少しだけ、恋より深い感情や存在に発展しそうな予感が、とっても趣味がいい。

それを際立たせるクリニックの面々のキャラクター設定とエピソードが、いい匙加減でスパイスが効いてる。普遍的でセンスが良い作品!