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エターナル・サンシャインの503のネタバレレビュー・内容・結末

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

エターナルサンシャイン

【ストーリー】(ログライン)
失恋し彼女との記憶を消した男は
記憶を消した彼女と再開し恋に落ちる

(1幕)
ジョエルはクレメンタインと出会う
ある男に話しかけられる

(2幕)
ー過去に遡るー
クレメンタインと別れどん底にいる
彼女が記憶を消したことを知る
自分も記憶を消す
→途中で記憶を消されまいと抗う
記憶が全て消えてしまう

ー助手の男と彼女ー
助手の男は記憶を消したクレメンタインに惚れ
ジョシュの消した記憶を利用して彼女と仲良くなる
→結局、彼女は助手にはなびかなかった

ー博士と受付ー
ジョシュが抗ったせいで博士が手伝いに来る
手伝いに来ていた受付は博士のことが好き
→キスをするが博士の嫁が登場
自分は元々博士と不倫していて記憶を消していたことを知る

(3幕)
男に話しかけられた後
クレメンタインに届いた謎のラジカセをかける

(受付は記憶を消した全ての人にデータを送っていた)

2人はラジカセにお互いが記憶を消した理由を込めていた(悪口)
→全てを知った上でもう一度歩み寄る

【構成】
どんどん過去に遡っていく構成は
恋愛映画では珍しい気がする

喧嘩ばかりの前半から
どんどん幸せな2人の姿に変わっていき
それが記憶を消した後悔をより募らせる

すごく効果的な構成。
伏線もバンバン張り巡らせて
しっかり回収してくる

【演出】
とにかくエモい
全体を通して粗めの映像がホームムービーを見ている感じで親近感が湧く

頭の中の具現化をするその難しさ
部屋に雨を降らせたり
多少のCGも頭の中だと思えばその違和感が逆にいい

顔を消したり
人を消して行ったり
場面を即座に転換したり
すごく挑戦的な演出が多い

【映像】
演出にも通じるところがあるが
とにかく挑戦的

頭の中の具現化をするために
パンなどを駆使して場面を転換する
長回しをしているようで綺麗にカットを繋いだりしている。

すごく面白い映像が多かったように思う

【感想】
独特な雰囲気を持つ唯一無二の恋愛映画

未来の伏線を時間を遡るごとに回収していく
脚本がとにかく秀逸

ジョエルの頭の中の具現化が面白い
うまくカットを繋いで何度も場面転換をしたり
モノを消したり逆に出現させたり
破茶滅茶な映像がいい味を出している

かといってファンタジーになり過ぎていない
恋愛、コメディ、伏線回収
バランスがすごく取れている

序盤の喧嘩多めの恋愛から
遡っていく内に初期の純粋無垢なキラキラした恋愛が見えてくる
お互いの全てを曝け出した事でもう一度歩み寄ることができる

恋愛の良い面
同時に失うときの悪い面
両方が痛いほど沁みる良作


追記
ラストシーンの意味
クレジット前に白い砂浜を走るジョエルとクレメンタインが3度ショート再生される

これは2人がこの後も別れるたびに記憶を消しまた惹かれ合う事を繰り返すことを示唆している。

これは果たして幸せなのだろうか。
まぁある意味ずっと幸せだと言えるかも…
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