なんち

エターナル・サンシャインのなんちのネタバレレビュー・内容・結末

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

髪の毛の色で過去か現在かが分かるように作ってあって親切。
観終わった後で構成に納得して2周目を観る楽しみが産まれる。

夢の中で消されていく記憶を巡る旅なんて切ないファンタジーはいかにも素敵な恋愛映画だけれど、横たわる現実の体の横ではカップルが下卑たバカ騒ぎをしているというコントラストがこの映画。
クレメンタインもラクーン社も仕事雑すぎて笑う。
ラクーン社側をもっとシリアスにしてミステリーっぽく仕上げたらそれはそれでいい映画になりそう。

いろんな髪の色をしたケイトウィンスレット鑑賞映画でもある。
すごくかわいい。赤毛が一番好きだ。
地味な世界に突然現れるビビットなオレンジ色のパーカーが素晴らしい。
ほとんどがジョエルの記憶の中のクレメンタインで、現実の彼女が映ってるシーンは実は少ない。もしかしたらクレメンタインも記憶を消されるとき同じように記憶の中のジョエルと旅したかも知れないと思わせられる。
冷静に考えたら海辺の家でさよならするのもジョエルの勝手な妄想なんだけどすごく切なくて綺麗なシーンだ。

記憶は消せても惹かれ合うのは変えられないってことなんだけど、
ジョエル達には救いだけどメアリーにはそれは残酷で、これも対比になっている。

実際記憶を消せるなんてなったら大体的なニュースになってそうなのに、新手の広告だなんて言ってたり、記憶を消したら話しかけるなの通知だけ(そんなの絶対守らず話しかける奴いるでしょ)とか、週に3回も記憶を消そうとしてる人がいるのにジョエル達は消したことも覚えていないとか(それもオプションで選べるのかも知れないが、メアリーの行動からほとんどの患者が消したことも覚えてないと推測できる。代金を払ってるはずでどうやってそれを記憶が消えた患者が納得してるか謎)、世界観に微妙に引っかかるのでそこで考えてしまうと楽しめないので割り切れるかが肝。

細かいことは気にせず視覚的に楽しむのが良い。
なんち

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