りか

エレベーターを降りて左のりかのレビュー・感想・評価

エレベーターを降りて左(1988年製作の映画)
4.0
派手な痴話喧嘩が絶えないアパルトマンの隣人カップル(エヴァとボリス)に振り回される画家のヤン。
ほとんどのシーンがアパート2部屋+バルコニーのみで展開される密室ドタバタ喜劇。次から次へとくる来客、閉まる扉!まるで舞台を見てるみたいだった。

とにかくテンポがよい。めくるめく展開に翻弄される。
エマニュエル・ベアールのコケティッシュで小悪魔的な魅力がこの映画に華を添えている。
フランスのエスプリがところどころに効いていてクスッとさせられる。
アメリカ映画の下ネタみたいな強烈な下品さがないところもGOOD。
(エレベーターのパンツとか笑)

特にヤンが警官の前で事情を説明していくうちに混乱し、黒人警官がツッコミをいれていくシーンは喜劇芝居ぽい醍醐味が感じられて圧巻。

「エマニュエル・ベアールってこんなに可愛かったっけ!?」と彼女の映画がもっと観たくなりました。

平日の夜に元気になれるハイテンションで良質な映画。
大満足。寝る。


ややネタバレーー

バタンとよく閉まる「扉」がこの映画のキーアイテムなんだけど、
エンドロールでフランス語でキャスト名が次から次へと表示されていき最後に
「……Et la porte (そして 扉)」
と表示されるのは憎いな~と思った。
りか

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