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デッドエンドのlemmonのレビュー・感想・評価

デッドエンド(1937年製作の映画)
3.9
袋小路に追い詰められた腐った川の水のような、浄化されることのない貧困の人たちの哀愁。

子供たちは無邪気にもそれに気づかず生き、悟った大人たちは諦めの境地にいる。

残酷な物語の舞台は、高級マンションが進出し始めた貧困層の暮らす川沿いの街。貧富の差に妬みを感じずにはいられない貧困層の人々。歪みは生まれる。

方法はなんであれ、一度貧困から抜け出したかに思えた男により手にした大金。
これにより救われたのか?
どことなくそこにも残酷性を感じずにはいられなかった。

なかなか複雑で考えさせられる作品だった。
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