翔海

パイレーツ・ロックの翔海のレビュー・感想・評価

パイレーツ・ロック(2009年製作の映画)
4.2
人々に愛されるロックンロールを守る為
彼らは海の上から音楽を送る。

1966年のイギリスに民放ラジオは無く、ロックやポップス音楽は制限されていた。そんな決まりを破るように24時間ロック・ポップスを流していた海賊ラジオ局が存在した。人々はラジオの虜になり、夜な夜な親の目を掻い潜りながら聴く者や友達と聴く者も居て、海賊ラジオ局は政府の目にも止まってしまう。規制をかけた政府としても黙ってはいられずに、海賊ラジオ局を廃止するために動く。けれど、法を破っていない海賊ラジオ局を潰すのは至難の業であった。そんなことも知らない海賊ラジオ局は今日も賑やかであった。ある日、高校を中退したカールは海賊ラジオ局の船に乗るクエンティンに更生を頼む。ロックに生きるDJたちと過ごすなかでカールのなかでも心境の変化が起こる。音楽を愛したロックンローラーなDJたちと政府との戦いは火蓋を切る。

好きなことに生きる大人こそロックンロール。
自分たちの好きなもののために行動できる人達を尊敬する。それは人のためにもなるし、何よりも自分が楽しいと思うことを楽しんでいる人こそロックンロールなのさ。60年代のイギリスの音楽たちが劇中で流れてくる。聴いたことある曲から初めて聴くものまで全てセンスが良いなって思った。私はイギリスのロック・ポップスはあまり詳しくないから映画の内容にばかり目がいっていたけど、音楽も楽しめてこその作品だと思います。また、音楽を悔しくなってからまた見直したい。

この作品を知るきっかけになったのもラジオ。
こう見えても私はラジオを聴いていて、お気に入りのラジオ番組では映画コーナーがあり、この作品を取り上げていた。今まで取り上げていた作品は知っているものが多かったけど、この作品は全く知らなかったからこそ、ラジオがきっかけで知ることもできたし、見終わって良い作品に出会えたと思えた。キャスト陣も豪華であり、個人的にビル・ナイとリチャード・カーティス監督の組み合わせは最強だと思わされた。ビル・ナイは渋い親父でカッコよすぎた。
翔海

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