アビコ

血と骨のアビコのレビュー・感想・評価

血と骨(2004年製作の映画)
3.7
主人公、金俊平が幸せだったときはあったのだろうか。

嬉しそうな笑顔を見せていたのは脳腫瘍になってしまった愛人と過ごした短い間だけだった気がする。

自分の感情を暴力でしか示すことができない生き方は孤独であり、憎しみや恐怖しか産むことができないと思える。

北野武監督作品というわけではないが、静かなる狂気を纏うその姿はやはりカッコイイと感じてしまった。ソナチネとかをまた観たくなった。

終盤の年老いた姿は、コントのようになってきて半笑いの悪ふざけに近いような演技もあってそこがまたイイ。




娘役の田畑智子さんは最近全然見なくなったけど、この当時は色んな作品で見かけていた。

息子役の新井浩文さんはもう観ることが難しいだろうな…。
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