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洲崎パラダイス 赤信号のNANAcのネタバレレビュー・内容・結末

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

好きだった!
まず、映像が好きだった。何なんだろう、見返してもよくわからないんだけど、全体的にお洒落で華があると思った。ストーリー関係なく、映像だけ見てても楽しかった。映像に華がなくて地味な成瀬との違いを感じた。
やたらと人の足元手元を映す映画だったけど、嫌いじゃない。二人が並んで寝ているシーン、足元のショットだけで二人の関係性が伝わってくるのとか良かった。

途中、ちょっと男がムカつくし好きじゃないかもなあと思ったけど、蔦枝はまだ帰ってこないのか、の狂気のシーン以降、ギャグなんだと理解して大丈夫になった。女もなかなかの性格だし。なんか展開が読めないしギャグだし、これ最後どうやって終わらせるんだろうと楽しみだった。
結果、予想を超えるエンディング。大ハッピーじゃん笑 振り出しに戻ってるし、やたらに陽気なテンションで映画終わらせるし、もう大好き。

ストーリー的にはなかなかダルいんだけど、それをこんなに楽しい作品にしてくれるんだ、との思い。同じテーマでも、監督によって描き方が全然変わってくるの、面白いなあ。
溝口だともっとシリアスでエネルギー爆発だし、成瀬は暗くなる。黒澤はこういうの撮らないだろうな。

他の作品も非常に楽しみな監督。

追記、皆さんのコメント読んで)
なんで浮雲は絶賛のコメントばっかなのに、こっちの映画はムカつく系のコメントが多いんだ??私は完全に逆の印象なんだが。不思議で仕方がない。やっぱり人によって感じ方が違うの、面白いなあ。
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