1996年のリュカ・ベルヴォー監督作品。ベルギー出身の彼は18歳の頃、家を飛び出し役者を目指しヒッチハイクでパリに向かった。テレビドラマで頭角を現した彼が映画に出演するのは1981年のイヴ・ボワッセ監督『Allons z’enfanys』で、主役の一人を演じた。ヌーヴェルヴァーグ系のクロード・シャブロル監督『Poulet ou vinaigre(1984)』『ボヴァリー夫人(1992)』やジャック・リヴェット監督『嵐が丘(1986)』に主要キャストとして参加するようになり国際的な知名度も上がっていく。1993年には監督デビューを果たし、本作『男と女と男』は長編第2作である。その後2003年にはグルノーブルを舞台に同じ役者たちを使った3本の映画を一気に撮っており、この3部作でルイ・デリュック賞を獲得している。