このレビューはネタバレを含みます
田舎に残り家業を継ぐ兄と、東京に出て華やかな世界で生きる弟。兄弟の微妙なバランスを崩す幼なじみの智恵子。
吊り橋の上での事件では、吊り橋と共に兄弟の心も、女の態度もゆれまくる。
拘置所での兄とのやりとりで、弟の心もどんどんゆれる。
弟は、法廷で真実ではない事を言ってしまったけど、その時点ではそう信じていたのだと思う。よく知っている人が、たった一人信じられると思ってきた兄の関わりによって命を落とす場面を目の当たりにしたら、きっと誰でも混乱するんじゃないかと思う。子どもの頃の映像を見て思い出すことは、あるんじゃないかな。
兄は、智恵子が自分のせいで死んでしまったと感じていたから、服役する事でその罪を償うことができたと感じたのではないか。
だから、ラストの兄の笑顔は、もうゆれていなかったんじゃないかと思う。