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ゆれるのdmeroのレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
4.7
タイトルのゆれるが言い当てていて、また観る中でも支えになってくれた
3人の関係のもつれが色んな状況と複雑に相まって、事件に至ってしまった。という形なのが苦しい。もしかしたら自分もという怖さがある。
情報の出し方が上手い。加えて、兄と弟が互いに、また他の人の言動や一晩経つことで気持ちに変化が現れていっている展開がすごすぎる。とてもリアルだった。本来2択、むしろ事件までの流れを見る限り1択のはずの答えを、ずっと考えさせられた。
不安定な兄を信じ、支えられず、一原因が自分にあることを受け入れられない弟。そんな弟が自分の過ちに気付いたことがこの映画の終着点になっているのが、素敵だと思う。内省こそ成長。
西川美和さんの作品、わたしにはぶっ刺さってます。
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