ダイアー教授

デッドマン・ウォーキングのダイアー教授のレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
3.4
題:思想が強いがバランスはいい
製作:1995年、アメリカ
監督・脚本:ティム・ロビンス
原作:ヘレン・プレジャンの同名ノン・フィクション
主演:スーザン・サランドン、ショーン・ペン

デッドマン・ウォーキング!
ゾンビ映画のタイトルのようだが、死刑囚がお立ち台に向かう際の看守の号令だそうだ。

いろいろ、ある作品だが3つにまとめてレビューします。

1.思想ツヨッッ!!!
思想色がとても強い作品!主人公の尼さんは死刑廃止の活動家。
監督のティム・ロビンスはゴリゴリのリベラルで死刑廃止はリベラルが好きなテーマだ。
しかし映画版『新聞記者』みたいにブサイクなデキではない。
偏った思想が根底にありながら、スマートに仕上がっていると思う。

2.美醜摩擦
スーザン・サランドンが死刑廃止派の尼さんを演じている。
私は、個人的にスーザン・サランドンとフランシス・マクドーマンドとシガニー・ウィバーは“いい役者”だと思うが“いい女”だとは思わない。
彼女たちが映画内で“いい女”扱いされているとカルチャーギャップを感じるものだ。
日米美醜摩擦である。

3.ショーン・ペン
ヤカラ感が魅力な役者。すげーカッコいい!
本作の無教養で粗野で短絡的で暴力的で薄情な貧乏白人だ。

ショーン・ペンはDQNが得意な役者さんだと思う。
『初体験リッジモンドハイ』『カジュアリティーズ』『俺たちは天使じゃない』…タイプは異なるが、ペンが演じた3人は3人ともDQNである。
極めつけは『ミスティックリバー』。私はペンが演じたジミーがあまりにも強烈でショーン・ペンが嫌いになった時期がある。
演技であることを忘れてしまう程だった。

ペン本人は裕福な家庭に生まれている。しかしDQNを地でいく人のようである。
カメラマンを殴ったり、奥さんを殴ったり、彼女を殴ったり、何かと殴るのが好きな人のようだ。
しかし、マドンナ、ロビン・ライト、シャーリーズ・セロン等、いい女をものにしているのは羨ましい限りだ。

DQNはモテるのだ!尼さんでも惚れるのだから!

DQNのイメージを払拭しようとハーヴェイ・ミルクの役をやったのだろうか…
『トロピック・サンダー』でネタにされていたのは可笑しかったwww