ねこじた

デッドマン・ウォーキングのねこじたのレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
4.0
ショーシャンクのティムロビンスの初監督作品。主演は、ティムの妻スーザンサランドンとショーンペン。
死刑廃止論者である修道女ヘレン・プレジャンのノン・フィクション作品を映画化。
難しい題材を軸に、囚人カウンセラーと死刑囚の交流を、ただ観る作品。エンタメ性など全く無い。宗教感が強く、宗教をなぞれる。こう面白いと、また原作を読みたくなる。

「デッドマンウォーキング」。まず、表題の意味さえ知らなかったのが逆に良かった、この台詞が出て意味を知った時のショック、ゾワゾワとした居た堪れない、何かが千切れそうな、名前のつけがたい感情との邂逅。堪らん。

「最も悪しき行いをしても人間には価値がある」
イエスも、最初は反逆者と呼ばれたのよね。でも結果、愛は世の中を変えていった。

死刑制度の是非云々では無く、シスターヘレンの愛の示し方。
最初、嫌がっててんよね。何で、周りに叩かれながら、凶悪犯の死刑囚の味方をしてるんやろ?って。

好きな事ばかりじゃなく、嫌々ながらも何かをするということ。は、やっぱり必要だなと思った。

本作で、スーザンサランドンはアカデミー主演女優賞を獲得、文句なしの完全な演技。
しかし、ショーンペーンは何者にでもなれるね。オムツしててもセクシーなんて悍ましい。
肉迫したカメラワークに負けぬ表情のみの演技。その演技力とオーラが輝きたるや。
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