うめ

デッドマン・ウォーキングのうめのレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
3.4
 ティム・ロビンスが当時のパートナーであったスーザン・サランドンを主演にして監督した作品。死刑囚と尼僧との交流を描いている。

 スーザン・サランドン演じるヘレンが尼僧(シスター)なので、やはり宗教的な側面が出てくる場面は(私が無宗教なので)感覚的にあまり理解できなかった。ただその側面を全面に押し出して、死刑廃止を訴えるような説教じみた映画ではないのは確かだ。死刑囚と尼僧の人間的な交流、死刑制度廃止派と賛成派それぞれの意見を示し、幅を持たせているからだ。そして諸々最後までしっかり描き切っている点も評価できる。ただのお涙頂戴ではなく、観客が死刑について自ら考える余地を与えているのがいい。

 死刑云々を抜きにしても、ショーン・ペンとスーザン・サランドンの演技のおかげで人間ドラマとして成り立っているから問題なく観られる。

 ちなみにだが…若かりし細めのジャック・ブラックが脇役で出演している。今となってはそれも見所だろうか(笑)
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