キャッスルグレンギャリ

デッドマン・ウォーキングのキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
4.0
U-Nextで鑑賞。
オスカー受賞者であるティム・ロビンスが受刑者である主人公を自ら演じず、ショーン・ペンに託したのは、自分だと「脱走してしまうのか」という先入観を観客に与えてしまうからか。
スーザン・ヘイワードの「私は死にたくない」を思わせるスタートだが、本作のテーマは死刑制度の是非を観客一人ひとりに問うもの。ロビンス監督は両サイドの考えを平等に取り上げています。死刑囚マシュー(ショーン・ペン)に同情しそうになる(死刑否定論者に傾きかける)とマシューの凶悪犯罪をフラッシュバックさせたり。かと思うと「冤罪かもしれない」のに処刑してしまうの、と心配させたり。
一体マシューはどういうやつなんだ、と観客を迷わせる演技はショーン・ペンにしかできない、自分は「善人」しか演じられない、とロビンス監督は考えたんだろうと思います。