けーはち

雷電のけーはちのレビュー・感想・評価

雷電(1959年製作の映画)
2.8
伝説の大関・雷電爲右エ門を題材にした新東宝の時代劇。浅間山大噴火や百姓一揆などのトラブルを経て江戸で稽古に励むが、許嫁が女郎屋に売られたり奉公に出た先で老中に手籠めにされそうになったり「もう死にたい、心中しよう」と言われる所で前編終了、という分かり易い人情物。

主演の宇津井健は体格は良いが現代目線では最強の巨漢力士という風情ではない。そもそも時代劇とはいえ相撲や剣劇といったアクションはマトモに撮る気はなくて、ヒロインの北沢典子の可憐さで何とか観ていられる。二人のピンチには中村虎彦演じる一木左門太=隼小僧という映画オリジナルキャラであろうスーパー便利キャラが出てきて問題を引き受けてくれるのが可笑しい。