aaaakiko

グミ・チョコレート・パインのaaaakikoのレビュー・感想・評価

3.6
原作者の大槻ケンヂが「ビックリするほどおもしろかった」と言ってたのを思い出して見ました。
そりゃ原作の方が良いよ〜とは思いましたが(笑いのツボが違った)、とにかく、うぅ〜ん、刺さるなあ、刺さった!
わたしは大橋賢三と違って女だけど、すごく刺さる。
とにかく「自分は他の奴らとは違うんだ」と思いたかったあの頃。わたしもそうだったなと素直に言うしかない。
だけどこれは、大槻ケンヂの夢だよなあ。高校時代にジョン・カーペンターや石井聰亙のファンでしかも可愛い女の子なんて、いるかな?
そんな子いたら良かったなって夢だろ。
なんて、思っていたんだけど、山口美甘子は現実的だった。大槻ケンヂは女の子にモテたくてバンド始めたって言ってるのは有名だけど、でも夢が仕事になったときの現実感もよく書いていて、そういうほろ苦さが感じられて、どうも嫌いになれなかった。

でも今の若い子はこんなの見なくたって、今の子に刺さる最近の青春映画ってあるんでしょう。それを見なさい。
何が言いたいかというと、これはわたしらの時代の者たちの映画です。
オープンリールのテープ、バンドブーム、おニャン子、名画座。そういう世代の人たちのための映画です。それを知らん若い世代は見るんじゃない。
わたしはその世代に憧れてた少し下の世代ですけどね。いいじゃないっすか?
「人生はグミチョコパイン」良いこと言うぜ。
エンディングは電気グルーヴ。良かったなー。
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