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新選組のZZZのネタバレレビュー・内容・結末

新選組(1969年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

京都上洛から近藤処刑までを2時間で。史実ベースで簡潔にまとめていて、古い作品だが分かりやすく、初心者にもおすすめできそう。近藤主役の正統派新選組物語。

大河で芹沢を演じた佐藤浩市さんの父、三國連太郎さんが芹沢を演じている。ものすごい親子のイズムを感じる鴨だった。

三谷幸喜さんはこの作品をかなりオマージュしていたのか?と感じる。最初の宿手配ミスシーンで焚き火前で跪いて火の粉をもろともしない近藤、深雪太夫と初対面シーンで空気を変えるために踊り出す近藤、河合きざぶろう処刑回で10日の猶予を与えたこと(※雪の中逃げ回る河合を山南が介錯)、山南切腹シーン、近藤処刑前に髭を剃る、など、いくつかの場面で似たようなカメラワークやセリフがあり、(史実をたどると自然とそうなるのかもしれないが)大河版と重なって見えた。
なんといっても河合処刑にまあまあの時間を割いている。ダイジェスト版のようなこの作品のうちに占める河合の時間は長い。大河以外でスポットをあててくれる作品があったことに驚いた。

史実と異なっているのは、伊東甲子太郎を近藤が切ったこと(大石キャスティングなしのためか)、鳥羽伏見の戦いで沖田が戦死したこと(源さんはいたがそれまでにほぼセリフなく、ここでいきなり見せ場を持ってくることができなかったんだろう、、)。

近藤の最後のセリフかっこよかった。
「有馬さん。100年も生き続けてきたような気がするこの6年でした。この時世のなかで、誠実に生きようとすればするほど、身動きができなくなった。」
この後、衝撃的に首が吹っ飛ぶ。残酷なラストである。
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