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忍法忠臣蔵のmitakosamaのレビュー・感想・評価

忍法忠臣蔵(1965年製作の映画)
3.4
東映YOUTUBEにて。流石の山田風太郎のぶっ飛び具合。ホント変な話だよなー。

先ずオープニングタイトルから。デザインがサイケでものすごいオシャレ。凄いセンス。

江戸城勤めの元伊賀忍者・無明(丹波)は婚約者を大奥に取られたことか、将軍の寝所に忍び込み一泡吹かせ逃亡。忠臣蔵の時期だから犬公方綱吉だね。

松の廊下事件と同時に逃亡した無明は上杉家の米沢藩へ。居候した千坂高房(西村晃)は実在の人物らしいね。
上杉家は吉良上野介の血筋なので、吉良を擁護するための依頼を受ける。
上杉家の赤穂浪士の抹殺を狙う強硬派忍者に対し、穏健派の千坂はくノ一を差し向け赤穂浪士を腑抜けにする策に出る。んなバカな(笑)無明はくノ一のお目付役として暗躍する。

大石内蔵助が大木実、堀部安兵衛が小林昭二、不破数右衛門が田中邦衛という布陣。
くノ一の面白お色気忍術に翻弄される赤穂浪士という縮図が面白いが、一応大石内蔵助だけは威厳を保っている。

お色気とは言っても特に露出もないし映画としては特別エロくも無いんだけどね。またアクション中のBGMが妙に脱力系で迫力に欠けるが得も言われぬ不思議な雰囲気は醸し出している。

史実にフィクションを混ぜ込んだ突拍子も無い物語は山田風太郎の真骨頂。
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