からい と つらい。
三木聡監督作品は友人からお勧めされたため見始めたのですが、これいいなあ(*´ω`*)
面白かった!!!と興奮するよりも、良さにしみじみと浸る感じ。
何か冒頭の語りから引き込まれたんですよね。
大学8回生のフミヤが、
「俺は3色の歯みがき粉を買えば、この最悪な状況から逃れられる気がした」とか
クリアクリーン的なやつね笑
何かクリーンになるのかね笑
いや訳分かんないんですけどね笑
でも何か分かる気がするような根拠のない思い、
この伝わり方が上手いなあ。
今まで見た作品は「図鑑に載ってない虫」「熱海の捜査官」くらいでどちらもくすくす笑える程度だったんですが、これは結構ツボに入った!!
靴下口に詰めて脅すとことか
つむじの臭いとか
自転車のベルとか
どうしようもない、下らない感じのネタなんだけど 、ウケる笑
物語としては、借金取りの福原がフミヤを訪れ
「100万やるから一緒に霞ヶ関まで散歩してくれよ」
って話。てくてく歩くだけです。
でもこの散歩あったかいんですよねえ(*´ω`*)
実はフミヤも福原も「家族」に対してある思いがあります。
傷のようなもの。
そのお互いに空いた穴を埋めるような散歩になっていきます。
特にそれが現れるのが偽家族での食卓のシーン辺りから。
フミヤ「バカ親父」
福原「お!今のいいねえリアルあったよ!!」
フミヤ「親父ぃ~~♪親父いぃぃ♪おやじぃぃぃ~~♪」
のとこめっちゃ好き(*≧∀≦*)
カレーいいよね。
作品全体を包み込む穏やかで温かな空気に、何か下らないけど親しみやすい笑いに、そして二人の何気ない会話のやり取りに、散歩姿に、
そんなものに触れて自然と笑顔になる作品。
またみたいなぁ。
こういうしみじみとしたあったかさが邦画での特に好きな要素なんですよねえ。