※記録用です。
「何だよ…」
ぐうたら大学８年生の文哉(オダギリジョー)は借金84万円の取り立てにやってきた福原愛一郎(三浦友和)から「吉祥寺から霞ヶ関まで無期限の東京散歩に付き合ったら100万円やる」と提案される。
返済のあてのない文哉は渋々条件を呑み、男ふたり旅が井の頭公園からスタートする…。
「イン・ザ・プール」「時効警察」に続く三木聡＆オダギリジョーがタッグを組んだ本作は、前回の三木作品「図鑑に載ってない虫」があまりに難解だった僕にとってはシンプルで解りやすいホンワカ、ホッコリなお話でした。
前半が変な髪型をした孤独な男ふたりによるロード・ムービーならば後半は麻紀子(小泉今日子)とふふみ(吉高由里子)が加わっての家族ごっこ(この２人がまたイイ!!)が展開します。
今までの三木作品の中で一番ハートウォーミングなお話で、特に後半のカレーライスのくだりや、ジェットコースターのシーンではジンワリ、ホッコリまんまと泣かされてしまいました。
そしてあまりにアッサリした終わり方も良かったです(普通だったら文哉に「親父！」とか叫ばしちゃうところだもの)。
もちろんユルユルの三木ワールドも健在で、見ると良いことがあるという岸部一徳さんが本人役で出演(最後まで一言も喋らない)したり、まさかの石原良純さん登場や、おなじみ三木ファミリーの岩松了さん・ふせえりさん・松重豊さんによる本筋とは一切関係ないところで繰り広げられるコント(実際は福原の嫁の職場の同僚なので関係なくはないのだが…笑)。
個人的には、オープニングで犬にスルーされるオダギリジョーがツボでした。笑
「東京の街は風景が変化に富んでるから散歩向きなんだよ…」
大切な人と東京を歩きたいと思う作品です。
