hasse

マッチ工場の少女のhasseのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
4.1
演出5
演技4
脚本4
撮影5
音楽3
技術4
好み4
インスピレーション4

アキ・カウリスマキ初鑑賞。一つ一つのショットのクオリティが非常に高い。台詞と身振りを最低限に抑制し、醸成される緊張感とたまに訪れる緩和で観る者を画面に惹き付けて離さない。ストーリーは単純でよくある話だが、ずっと観ていられるのはそれが所以だろう。
(でも、音楽の歌詞は少女の置かれた状況を誰よりも雄弁に語る)

自分を愛してくれない者たちへの、静かな、しかし大胆な復讐劇。「(胎児を)始末しろ」とか「家から出ていけ」等、あまりに容易く冷たい言葉を少女に投げつける人々が、一言でも優しい言葉をかけていたら結末は違っていたのかもしれない。
途中、バーでナンパしてきた男にもついでに毒を盛っていて思わず笑いそうになった。完全なる巻き込まれ事故。。。
hasse

hasse