Ran

マッチ工場の少女のRanのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
3.6
冒頭のマッチの製造過程からもう好き。
この工程を見たのは初めての体験であった。

アキ・カウリスマキの作る映画の雰囲気がやはり好きだ。構図と色彩が良い。
また、本作で改めて音楽がとても良いと思った。

ところで、映画は誰を主観に描くかによって観客の善悪の判断が異なってしまうものだと思うのだが、本作もイリスの後半の毒殺を応援してしまった。

「人生は元々不公平。」
私自身が旅をしている時にタイで出会った中国が嫌いな中国人の方が口にした言葉。この作品を鑑賞すると本当にそうだと思う。
今フィンランドと聞くと少なくとも日本人の基準からして物価が高く、福祉も発達しており先進国の中でも裕福で幸福な生活を送っているイメージを持ってしまう。しかしかつてはそうでなかったのかな〜とか、やはりどの国でも人によるのかな、と背景的な部分も気になってしまった。
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