コタンに暮らすアイヌ民族の苦悩を映す物語。
和人から受ける差別の描写はキツイけれど絶望的という程ではない。喉元をグサリと一発で仕留められるより、生爪を一枚ずつ剥がされジワリとやられる方が苦痛は大きい。
和人の仕打ちに「大したことではない」と自分に嘘をついて生きていかなければならない姿を少しずつ何度も重ねて見せ、それが心に堆積することにより気が付くと何もかも諦めているアイヌの悲しさを観る者に体感させている。
主人公の姉弟がとにかく可愛い。可愛い分余計に切ない。
ニッポン•マイノリティ映画祭にて。この映画祭、日本大学芸術学部の学生が企画、運営しているとのこと。興味深い作品が多くセレクトされてる。