ひのらんげ

モーターサイクル・ダイアリーズのひのらんげのレビュー・感想・評価

3.0
カストロと出会う前の一人の若者のマインドを知る。

若者「グラナ―ド」と「ゲバラ」。
二人はアルゼンチンのブレノスアイレスから南米大陸を横断してチリへ渡り、そこから北上してペルー、サン・パブロのハンセン病病院を経て更に北上しベネズエラに入る旅に出る。1万キロを超える旅程。

ゲバラはハンセン病を専門とする喘息もちの医学生。人として扱われない患者に対しても高い知識をもって接し、目の前の病人を助ける。まっすぐで、体制や慣習や利権に一切媚びない。

グラナ―ドとの強い友情と共に、旅先で貧困に苦しむ患者を目の当たりにするたび、体制へのフラストレーションが徐々に蓄積されていく。

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反資本主義的で貧しきに手を差し伸べるゲバラの行動は、事なかれ主義の私にはまぶしかった。
ゲバラは旅の前半で「将来は小さい診療所やろう。来た人は全員診る」という。これが根底なのだろう。
ロードムービーにも見えるし、後に暗殺されるゲバラの思想が形成されていく様を見ました。

政府や国などの大きな組織ではなく、企業や小さいコミュニティーにおいても、ゲバラのようなリーダーに会ってみたい。
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