さいゆーき

モーターサイクル・ダイアリーズのさいゆーきのレビュー・感想・評価

3.9
キューバ革命の英雄チェ・ゲバラのロードムービー。
とりあえずアルゼンチンから南米を横断しようという話で、案外これほどまでに単純なロードムービー見たことないかも。

正直、前提知識がほぼ無いので、政治革命家のゲバラとロードムービーって全く結びついてなくてあんまりそういう政治的な部分は描かれないのかと思ってた。
ただ、バイクが故障したり、お金が無い序盤から言葉や文化の違いを感じ出し、逃げる共産主義者の老夫婦、スペインに滅ぼされたインカ帝国、ハンセン病患者の扱いなどを見て揺れ動いていくゲバラを見ると、まさにこれが旅をして変わるってことなんやろうなと思った。
医学生で頭のいいからこそ、旅先で勧められた書籍の思想から影響受けるとか、活字と体験の両側面から影響を受けている感じいいなって思った。
すごく旅したくなった。バイクでこけたくは無いけど。
あと、アマゾン川泳ぐシーンめっちゃ『ガタカ』を思い出した。

ちなみにチェゲバラは日本に訪れた際に急遽、広島の原爆記念館を訪れてアメリカのしたことに憤慨してキューバ教育にも広島・長崎はかなり組み込まれてるらしく、そういう話を聞くとゲバラやキューバの歴史も改めて学びたいと思った。


「これは偉業の物語ではない 同じ大志と夢を持った2つの人生が しばし併走した物語である」
そして、この言葉カッコ良すぎる。