Yuuki

テープのYuukiのレビュー・感想・評価

テープ(2001年製作の映画)
3.0
モーテルの一室にいる男ヴィンスの元に、高校時代の親友で今は映画監督になっているジョニーが訪れる。久しぶりの再会で旧交を温めていたのだが、やがでお互いの元カノであるエイミーの話になる。10年前にジョニーはエイミーに対してある過ちを犯していたことをなりゆきで告白してしまい、それをヴィンスはテープに録音していた。ここから二人の疑惑はテープのように回り出す…な話

まだ見ぬマイナー作を宅配レンタルで巡る旅…。モーテルの一室+キャスト3人だけの密室会話劇という超低予算な雰囲気ながら、罪の告白を録音したテープから巻き起こる疑惑の真相を張り詰めた空気を維持しつつサスペンスフルに描く、センスの極まった逸品でした。ロボットや爆発やゾンビが出なくても「部屋」と「超絶演技力のある名優」が揃えば映画は成立する!

序盤はかなりシンプルな会話が延々続くので退屈に感じる人も多いだろうけど、「どこまで台本なの?」というような前述の極まった演技力、イーサン・ホークとユマ・サーマンが当時マジの夫婦だっただけある息のあった連携など、全体を包み込む「良さ」があり、個人的にはこの空気感は心地良かったな。しゃれたカフェとかでよく無音で映画を流してインテリアとして設置するパターンあるけど、本作もそういう場面で流しとくと「センスあるねぇ…」と思われるかもしれません。思われないかもしれません。敬具
Yuuki

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