高倉健、最後のヤクザ映画がクランクインした場所は、鳥取砂丘の海辺でした。
絵、手にかけた男の忘れ形見ー
手弱女な世界に魅かれる度に、男たちは元の世界に引き戻されます。
ヨーロッパ人に受けるやくざ映画ではないでしょうか。
「高倉健にとって昭和が終わったのは、自ら演じてきたヤクザ映画を戯画化した本作に出演したときだった。(伊藤彰彦)」
8ヶ月前に公開された「しあわせの黄色いハンカチ」の流れも受け、本作から降旗＆高倉コンビの映画で高倉はやくざの衣を脱いで市井の人を演じていく事となります。
「チャイコフスキーのピアノコンチェルトをお願いします。」
「ただ今、かかっている曲でございます。」
「切った張ったはもう御免だよ。絵でも見ているのが一番いいやぁ」
「シャガールはいいなぁ。銭金じゃねーよ。」
