男はくらいよ監督さそり

狩人の夜の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

狩人の夜(1955年製作の映画)
4.5
劇場で観た時あまりの怖さに震え上がった。1955年の映画なのに日本公開は1990年!公開当時は全く受けず俳優のチャールズロートン監督は二度と映画を撮らなかった。だが映画史上最も異常な映画だコレは!感性が超越していた不幸な名作の一本。冒頭の星空に浮かぶリリアンギッシュの顔はまんまリンチの『イレイザーヘッド』『砂の惑星』に、指文字は『恐怖の岬』『ドウザライトシング』に影響与えてる。水の中の揺らぐ死体、ボートの手前のカエルやうさぎのパンフォーカス撮影、馬に乗ったミッチャムのシルエット、映画史上最悪の悪役に選ばれた殺人鬼のサスペンス映画なのにお伽噺の様な美しさ。ロバートミッチャムも幼児虐待殺人鬼はマジ怖く、後半出てくるリリアンギッシュは聖母の様。前半と後半で別の映画みたいな印象で展開が全く読めない。宗教の欺瞞も暴いている。