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ゴジラVSデストロイアのABBAッキオのレビュー・感想・評価

ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)
3.0
 1995年大河原孝夫監督、大森一樹脚本。平成ゴジラの最終話に位置づけられ、その流れを受けたゴジラジュニアが登場するが、ストーリーとしては1954年第1作の40年後を意識。1作の山根博士、芹沢博士の衣鉢を受け継ぎ、オキシジェン・デストロイアの影響で生まれた怪獣デストロイアが登場、ゴジラは核反応の結果メルトダウンの危機にあるという設定。伊福部昭存命中の劇伴最終作でもある。
 当時としての力作とは思うが、発達した東京の町での着ぐるみ、操演など特撮技法の限界も感じさせる。デストロイアの造形はウルトラ怪獣色が強く、ゴジラの世界には違和感がある。デストロイアが執拗にいしのようこを追いかけるのもベタすぎて引いてしまう。最終場面でのデストロイア、ゴジラジュニア、ゴジラ、最後には自衛隊も加わる対決場面が見所ではあるが、人間側の作戦方針や展開が説明不足な印象。昭和時代にvs怪獣ものを楽しんで成人した世代をターゲットとしてゴジラ40周年で完結、を話題にしようとしたのだろうが、商業的打算が見えすぎて映画としては残念作。
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